論文 - 佐々木 全
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特別な支援が必要な生徒が多く在籍する高校での数学指導に関する調査研究 - 対話型アクティブ・ラーニングによる支援の現状と課題-
中村 好則 佐々木 全 小田島 新
岩手大学教育学部研究年報 78 1 - 21 2019年03月 [査読有り]
その他(含・紀要) 共著・分担
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個別の指導計画の作成に対する教師の意識-個別の指導計画の作成要領開発のための予備的調査-
佐々木全
生活中心教育研究 ( 32 ) 29 - 34 2018年06月 [査読有り]
全国誌 単著
近年、特別支援教育の対象の拡大を背景として、個別指導計画の作成ニーズの高まりがある。それは多くの教員にとって個別の指導計画の作成の機会をもたらすものといえる。そして、そこには個別の指導計画の作成に資する具体的な方策の開発が必要である。本研究では、具体的な方策の開発における根拠とすべく、教員が不安なく個別の指導計画を作成するための要因を把握することを目的とした。そのために特別支援教育の研修講座を受講した教員89名(内訳は幼稚園3名、小学校22名、中学校16名、義務教育学校2名、高等学校19名、短期大学1名、特別支援学校26名)を対象とした質問紙調査を実施した。得られた回答をCS分析の手法を援用した結果から、教員が不安なく個別の指導計画を作成する要因として「個別の指導計画の作成の経験」と「個別の指導計画の目標、方法、評価を円滑に表記できること」があった。今後、これに応える作成要領の開発が求められる。
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通常学級における特別支援教育を効果的に実践するための連携スキルに関する探索的研究(8) : 「後方視的対話」活用による個別の指導計画作成の事例を通して
佐々木 全 , 東 信之 , 池田 泰子 , 名古屋 恒彦 , 川村 真紀 , 山本 一美 , 髙橋 和志 , 佐々木 弥生 , 田口 ひろみ , 坪谷 有也 , 小山 聖佳 , 上川 達也 , 滝田 充子 , 石川 えりか , 及川 藤子
岩手大学教育学部プロジェクト推進支援事業教育実践研究論文集 5 143 - 148 2018年03月
その他(含・紀要) 共著・分担
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発達障害児とその保護者に対する支援活動の意義と持続可能な運営のための工夫 : 岩手県A町の支援団体を事例として
佐々木 全 伊藤 典子 今野 文龍
岩手大学教育学部研究年報 77 151 - 162 2018年03月 [査読有り]
その他(含・紀要) 共著・分担
本研究は、発達障害児を対象とする支援団体について,その運営に着眼し,個別事例的な運営実態の情報を集積し相互参照のための資料として提出するものである。具体的には,岩手県内で活動する支援団体を事例とし,その活動の意義と持続可能な運営のための工夫を明らかにした。
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高等学校におけるスクールソーシャルワーカーの有効活用に資する特別支援教育コーディネーターの連携内容
佐々木全 高橋岳志
東北の学校ソーシャルワーク ( 6 ) 3 - 6 2017年06月
学会誌 共著・分担
高等学校におけるスクールソーシャルワーカーの有効活用に資する特別支援教育コーディネーターの連携内容について事例を通じて考察した。スクールソーシャルワーカーの配置後間もなく、また、その認知もままならない状況にある高等学校において、特別支援教育コーディネーターが校内の支援ニーズとスクールソーシャルワーカーの機能をつなぐためには、そこでどのような連携内容があるのか、また必要なのかを明らかにしなくてはならない。本論文はその一助である。
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幼児教育における今日的課題と豊かな遊びを育む保育実践 : 岩手大学教育学部附属幼稚園における園内研究から
下山 恵 髙橋 文子 北條 早織 千葉 紅子 渡邉 奈穂子 石川 幸子 小川 恵美子 阿部 裕之 佐々木 全
岩手大学大学院教育学研究科研究年報 1 55 - 67 2017年03月
その他(含・紀要) 共著・分担
幼児期の教育は,生涯にわたる人格形成の基礎を培うとともに,学習の基盤を形成する重要なものである。平成27年度から「子ども・子育て支援新制度」が実施されたことにより,幼稚園等の施設を通して,全ての子どもが健やかに成長するよう,質の高い幼児教育を提供することが求められている。
本稿ではこのような幼児教育における今日的な動向についての実践的な対応を,岩手大学教育学部附属幼稚園における実践を通じて論説する。本園では,遊びを中心とした保育の中で一人一人の自己形成を支えるとともに,学びの基盤となる遊びの充実を目指してきた。確かな幼児理解に基づき,豊かな遊びを育てることこそが,生涯にわたる学びの基盤をつくるものであり質の高い幼児教育である。この理念を具現化するための保育の計画,保育の評価の実際を報告する。併せて,園内研究の一環である保育カンファレンスの実際を報告した。 -
発達障害児者を対象とした支援活動における持続可能性の追求に関する論考 : 岩手県内の支援団体の比較から
佐々木 全, 三田 敏明
岩手大学教育学部附属教育実践総合センター研究紀要 16 103 - 108 2017年03月
その他(含・紀要) 共著・分担
発達障害児者を支援する全国各地の支援団体及び岩手県内の支援団体では,運営上の行き詰まりから不本意な形で解散や活動の休止に至ったケースある。また,活動中の市民団体においても,活動の持続のために一部の運営者に負担や心労があるケースがある。このことから,活動自体の持続可能性を担保するための「運営論」ともいうべき具体的な運営方法の検討が必要である。その足がかりとして,本稿では,支援活動における持続可能性の追求の指針を論考する。そのために,岩手県内で活動する支援団体のうち,規模や運営状況が対照的な2 団体を事例として比較検討した。その結果,運営・実践上の内容や方法を規定するのは,市民団体のミッションであった。市民活動における持続可能性の追求は,自らのミッションと運営実態の適合を自己評価し,運営・実践上の内容や方法を最適化することによって具体化されることが望ましいだろう。
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個別の指導計画の作成に資する「後方視的対話」の開発とその活用
佐々木 全 東 信之 坪谷 有也 田村 典子 福田 博美 佐藤 信 清水 茂幸
岩手大学教育学部プロジェクト推進支援事業教育実践研究論文集 4 108 - 113 2017年03月
その他(含・紀要) 共著・分担
個別の指導計画の作成に資する「後方視的対話」の開発とその活用について、実践事例を収集し活用要領を明示した。
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発達障害児を対象としたタグラグビーにおける安全対策 : 岩手県A市のインフォーマルな支援グループにおける取組
佐々木全
岩手大学教育学部研究年報 76 63 - 75 2017年03月 [査読有り]
その他(含・紀要) 単著
発達障害児を対象としたタグラグビーの活動における安全対策の実態を明らかにすることを目的とし、事例とした活動における逸話を収集した.これによって、安全対策として講じられる一般的な内容があった。また、プレーにおける支援が結果として安全対策となっていることがあった。さらに軽微な事故事例からその予防策として講じられた内容があった。
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特別支援学校における自然災害への対策に関する基礎的研究
坂本裕・柄澤春菜・日比暁・棚野勝文・佐々木全
岐阜大学教育学部 特別支援教育センター年報 ( 24 ) 81 - 87 2017年03月
その他(含・紀要) 共著・分担
特別支援学校の自然災害への対策の現状分析の基礎調査として全国47特別支援学校を対象とした質問紙調査を行った。人材確保や特別支援学校間における共助の仕組みなどは未計画である学校が多く、避難者数に応じた食料や薬の備蓄も未検討の学校が大半であった。
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高校数学科における特別な支援が必要な生徒が多く在籍する学級での指導の工夫~「対話型アクティブ・ラーニング」による支援~
中村好則、佐々木全、小田島新
数学教育学会誌 57 ( 1.2 ) 103 - 112 2016年08月 [査読有り]
学会誌 共著・分担
高校に在籍する特別な支援を必要な生徒に対しても合理的配慮と基礎的環境整備が求められている。高校数学科においても数学学習に困難がある特別な支援が必要な生徒への指導の工夫や支援が喫緊の検討課題となっている。「対話型アクティブラーニング」の実践に着目しこの指導の有効性とその要因を考察した。
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高等学校におけるスクールソーシャルワーカー活用の実態と課題―スクールソーシャルワーカーと教師の業務内容の異同―
髙橋岳志 石川えりか 佐々木全
岩手大学教育学部附属教育実践総合センター研究紀要 ( 15 ) 287 - 299 2016年03月
その他(含・紀要) 共著・分担
岩手県内の公立A高等学校に派遣されたスクールソーシャルワーカーの業務実績を基調とし、福祉の専門家であり新たな学校資源であるスクールソーシャルワーカーと、従来生徒に関する福祉的な観点からの支援を自らの裁量で取り組んできた教師、両者の業務内容を対比させ、業務内容の分担及び分担の根拠とすべき事項について検討し提起した。両者の分担は業務内容によって形式的に行われるものばかりではなく、生徒や保護者との関係性の有無や質量によって判断されることもあることを指摘した。
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特別支援学校における「個別の指導計画」の運用及び活用実態と課題
佐々木全・杉本まゆき・熊谷佳展・立花文子・田村典子・福田博美・遠藤寿明・名古屋恒彦
岩手大学教育学部プロジェクト推進支援事業教育実践研究論文集 3 103 - 108 2016年03月
その他(含・紀要) 共著・分担
特別支援教育における「個別の指導計画」の運用及び活用の実態について、附属特別支援学校での調査を実施した。調査は、授業への参加と担当者への聞き取りによって行い、「個別の指導計画」が授業で活用されにくい実態が作成の手続き等の運用によって規定される面があること、「個別の指導計画」として記されない教師の意思疎通や学習指導案の表記、保護者との連絡内容などの日常的業務の中に「個別の指導計画」相当の実質的な機能があることを指摘した。
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発達障害児(者)に対する「本人活動」における運営実態―岩手県内8グループを対象としたアンケート調査から―
佐々木全
年報 花童・風童 ( 8 ) 27 - 41 2012年03月
その他(含・紀要) 単著
発達障害児(者)を対象とした本人活動に取り組む岩手県内の8グループを対象として、その運営実態を調査した。この結果から、各グループの運営方法を把握し相互参照可能な資料として整理した。また、運営上の課題について明らかにした。今後、各グループでは、運営上の課題について、その独自性に即した実際的な解決策を見出すことが必要であると述べた。
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軽度発達障害児に対する「わくわく教室」の実践報告
佐々木全、髙橋祥子、三田敏明
LD研究 20 ( 1 ) 109 - 120 2011年02月 [査読有り]
学会誌 共著・分担
岩手県奥州市水沢区を拠点地域とし、軽度発達障害のある小学生から高校生を対象とした「わくわく教室」の心理臨床実践の研究報告。その活動の経緯と内容をまとめ、活動の意義として次の2点を指摘した。すなわち、①参加児の休日活動としての意義、②インフォーマルな支援グループの実践モデルとしての意義、例えば、保健福祉行政との連携モデルとしての意義、地域で市民による独自の運営方式のモデルとしての意義である。なお、軽度発達障害とは、現在でいうところの発達障害を意味した。
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生徒・教師・家族の思いを重ね合わせた「学級工房 R13」の取り組み
佐々木全
生活中心教育研究 ( 19 ) 20 - 24 2011年02月
全国誌 単著
岩手県立盛岡みたけ支援学校中学部における学級の活動に関する実践報告。年間を通じて、その時毎に相応しいものづくりの活動を計画。その中でも「U-Uボックス」と名付けた木工製品作りを例示し、そこでの支援上の工夫点や家庭との連携について触れ、それを礎として生徒のやりがいのある学校生活の実現があることを指摘した
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授業分析による生活単元学習の検討―知的障害のある生徒の事例に焦点をあてて―
佐々木全、名古屋恒彦
発達障害研究 31 ( 3 ) 212 - 220 2009年07月 [査読有り]
学会誌 共著・分担
知的障害特別支援学校中学部における生活単元学習の授業における支援の手立ての効果を検討した。具体的には、1名の生徒の活動に注目しインターバルレコーディング法による記録と、授業者による授業記録を照らし合わせ、支援の手立ての効果を検討した。その結果、この生徒の活動状態の維持には、作業手順や道具の工夫が奏功したこと、一度中断した活動の再開には教師のかかわりが奏功したことを指摘した。
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軽度発達障害児に対する「SST教室あじっこ」の実践報告
佐々木全、佐々木章、安部千恵子、三田敏明
LD研究 18 ( 2 ) 147 - 154 2009年06月 [査読有り]
学会誌 共著・分担
岩手県立花巻養護学校における「センター的機能」として展開した「軽度発達障害児支援事業 児童支援部門 SST教室あじっこ」の心理臨床実践の研究報告。岩手県北上市を拠点地域として軽度発達障害のある小学生に対する支援活動を立ち上げ、運営した。その経緯と活動内容をまとめ、活動の意義として次の2点を指摘した。すなわち、①参加児童の放課後や休日の活動としての意義、②養護学校におけるセンター的機能の一モデルを示したことである。なお、軽度発達障害とは、現在でいうところの発達障害を意味した。
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発達障害児(者)に対する、インフォーマルな支援グループの取り組みに関する検討―岩手県における「通所支援教室」の成果と課題―
佐々木全
発達障害研究 31 ( 2 ) 125 - 134 2009年05月 [査読有り]
学会誌 単著
岩手県内において、発達障害児(者)を対象とした「通所支援教室」の活動について、保護者を対象とした「顧客満足度調査」を実施した。その結果、目的変数である「教室に参加させてよかった」との相関が高く、活動の満足度が低いものに「子どもの活動に対する満足感や楽しみ」があり、相関が低く活動の満足度が高いものに「子どもの知識技能の育ち」があった。すなわち活動に対して、保護者は知識技能の習得よりも満足感や楽しみを重視していたことが明らかになった。
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高機能広汎性発達障害児に対する「エブリ教室」におけるソーシャルスキル・トレーニングの一例
佐々木全
第6回自閉症支援実践賞入賞論文集 5 - 17 2005年05月
その他(含・紀要) 単著
高機能広汎性発達障害児(主に通常学級在籍)を対象とした「エブリ教室」の心理臨床実践の研究報告。独自に考案した劇活動を用いたソーシャルスキル・トレーニングの展開方法、内容を示し、その有効性を指摘した。なお、高機能広汎性発達障害とは、発達障害に含まれる一群である。
本論文は、第6回自閉症支援実践賞(いとしご賞)を受賞した。