論文 - 佐々木 全
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大学と民間の共同による個別の指導計画作成に資する「後方視的対話」研修会
佐々木全 瀧野澤愛 大谷優奈 及川藤子
生活中心教育研究 ( 日本生活中心教育研究会 ) ( 36 ) 30 - 37 2023年11月
学会誌 共著・分担
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発達障害児の支援ニーズに基づいた学校安全の実践構想ー災害時の避難所利用に備える「個別の教育支援計画」活用モデルの構築ー
熊谷 修平、菅原 裕子、佐々木 全
岩手大学大学院教育学研究科研究年報 ( 岩手大学大学院教育学研究科 ) 6 197 - 210 2022年03月
その他(含・紀要) 共著・分担
「学校安全資料『生きる力』を育む学校での安全教育」では,発達障害等のある個々の児童生徒等の障害の実態等に応じた指導内容や指導方法の工夫を計画的,組織的に行うものとされる.そもそも発達障害児が被災状況下において示しやすい状態像は,一般的な被災後の反応に加え,特有の変化や症状の悪化,そもそも有する脆弱性の顕在化したものと考えられる.そのため,日常で得られた適応行動の指導に関する知見が活用されることが重要である.そして,それらの内容は,個別の教育支援計画をもって,学校が家庭や避難所との間で予め共有することが理想的である.
その実現に向けた端著として,岩手県における個別の教育支援計画の作成の実態を踏まえ,その記載事項や様式について検討し,特別支援学校におけるモデルケースと通常の学校におけるモデルケースをそれぞれ開発し提示した.今後,これらの普及ならびに実践的に検証されることが期待される. -
小・中学校等の特別支援教育に関する学校組織のエンパワメント促進に向けてー岩手県における「段階的な支援」体制を円滑に推進するためのツール開発ー
熊谷 美智子、佐藤 信、佐々木 全
岩手大学大学院教育学研究科研究年報 ( 岩手大学大学院教育学研究科 ) 6 211 - 224 2022年03月
その他(含・紀要) 共著・分担
岩手県における「段階的な支援」体制の円滑な推進において,各段階における実践者の手引と言える具体的な内容と手順は明らかにされていない。そこで本研究では,一次支援(小・中学校等)段階で必要な内容と手順を明示したツールを開発することを目的とした。そのために,「段階的な支援」体制の現状と課題について,開発するツールを使用する立場と想定される小・中学校等の特別支援教育コーディネーターの認識をインタビュー調査にて把握した。その結果,「段階的な支援チェックシート」の開発を行い,その有用性の検証を行って評価を得た。このことから,次の2点が指摘された。すなわち,①「段階的な支援チェックシート」は「段階的な支援」体制を円滑に推進する一助となり得ること,②さらに実践での使用の拡大と有用性の精査が必要であること,である。
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個別の指導計画作成に資する「後方視的対話」を用いた研修プログラムの評価:受講者の教育現場経験が研修の学びに与える影響
菅原 裕子 熊谷 美智子 沼﨑 悠華 滝吉 美知香 鈴木 恵太 佐々木 全
岩手大学大学院教育学研究科研究年報 ( 岩手大学大学院教育学研究科 ) 6 241 - 247 2022年03月
その他(含・紀要) 共著・分担
本研究では,個別の指導計画の作成に対し,不安の軽減を図ること,様式や活用を具体的にイメージ化すること,目標・方法・評価等の作成技術の向上を図ることを目的として,教育学部の大学生および教職大学院生を対象に,「後方視的対話」を用いた研修プログラムを実施した。その結果,対象者全体が個別の指導計画作成に関する不安の軽減,イメージの具体化,作成技術や経験の向上に効果を示した。特に,教育現場の経験がある大学院生のほうが,個別の指導計画の活用のメリットをイメージできるようになること,目標を円滑に表記できるようになることが示された。このことから,研修受講生の現場経験をふまえた研修プログラムの実施が重要であることが示唆された。
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知的障害特別支援学校中学部「日常生活の指導」における指導の実態
沼﨑悠華、佐々木全、佐藤信
生活中心教育研究 ( 日本生活中心教育研究会 ) ( 36 ) 67 - 73 2021年11月 [査読有り]
全国誌 単著
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知的障害特別支援学校高等部の作業学習における支援の有効性-「手織班」の生徒1名を事例とした検証-
小原 一志,中村 真淑,菊池 美和子,星野 英樹,中村 くみ子,藤谷 憲司,佐々木 尚子 東 信之 佐々木 全
岩手大学教育学部プロジェクト推進支援事業教育実践研究論文集 ( 岩手大学教育学部 ) 8 159 - 164 2021年03月
その他(含・紀要) 共著・分担
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附属学校と公立・私立学校の実践研究に関する連携の開発(5)-木工を題材とした作業学習における補助具のアーカイブ構築-
東 信之 , 佐々木 全 , 昆 亮仁 , 藤谷 憲司 , 品川 倫行 , 安久都 靖 , 佐藤 信 , 坪谷 有也 , 柴垣 登 , 鈴木 恵太 , 滝吉 美知香
岩手大学教育学部プロジェクト推進支援事業教育実践研究論文集 ( 岩手大学教育学部 ) 8 74 - 79 2021年03月
その他(含・紀要) 共著・分担
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「各教科等を合わせた指導」における育成を目指す資質・能力を踏まえた授業づくり-小学部の生活単元学習における「単元構想シート」を取り入れた授業づくりの要領の検証-
田淵 健 , 佐々木 全 , 東 信之
岩手大学大学院教育学研究科研究年報 ( 岩手大学大学院教育学研究科 ) 5 235 - 242 2021年03月
その他(含・紀要) 共著・分担
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多職種協働による発達障害児の保護者に対する支援活動の意義ー「紫波の子育てを応援する会 あれんと」の運営及び実践に着目してー
佐々木 全 , 細川 恵子 , 阿部 圭子 , 岩泉 康喜 , 菅原 文彦 , 関口 栄子 , 八重嶋 幸子 , 伊藤 典子 , 川村 みや子
岩手大学教育学部附属教育実践・学校安全学研究開発センター研究紀要 ( 岩手大学教育学部附属教育実践・学校安全学研究開発センター ) 1 127 - 136 2021年03月
その他(含・紀要) 共著・分担
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知的障害特別支援学校中学部の作業学習をICTを活用した実践事例
中軽米璃輝 佐々木全 東信之
生活中心教育研究 ( 日本生活中心教育研究会 ) ( 35 ) 37 - 43 2020年12月 [査読有り]
全国誌 共著・分担
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「各教科等を合わせた指導」における「主体的・対話的で深い学び」の評価の探究
大森響生 佐々木全 東信之
生活中心教育研究 ( 35 ) 44 - 52 2020年12月 [査読有り]
全国誌 共著・分担
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知的障害高等特別支援学校における選挙や政治に関する教育内容についての調査研究-保護者への意向調査を通して-
坂本裕 佐々木全 松野友香
発達障害支援システム学研究 19 ( 1 ) 19 - 25 2020年07月 [査読有り]
学会誌 共著・分担
知的障害高等特別支援学校等に在籍する18歳に達した知的障害のある生徒が有権者になる状況を受け、知的障害高等特別支援学校生の保護者192名に行った我が子の投票行動にあっ変わる調査の結果について検討した。
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重度・重複障害のある児童生徒へのキャリア教育の動向
森山貴史 佐々木全 名古屋恒彦
岩手大学教育学部附属教育実践総合センター研究紀要 19 149 - 158 2020年03月
その他(含・紀要) 共著・分担
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岩手県における「校長及び教員の資質の向上に関する指標」の活用事例―教職大学院学卒院生の省察による試み―
小山 聖佳 東 信之 佐々木 全
岩手大学大学院教育学研究科研究年報 4 53 - 64 2020年03月
その他(含・紀要) 共著・分担
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数学指導におけるジグソー法を活用したアクティブ・ラーニングの授業展開
中村好則・小田島新・佐々木全・藤井雅文・工藤真以・稲垣道子
岩手大学教育学部プロジェクト推進支援事業教育実践研究論文集 7 17 - 22 2020年03月
その他(含・紀要) 共著・分担
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学習指導要領に基づく「各教科等を合わせた指導」の授業づくりの要点
田淵健 佐々木全 東信之 名古屋恒彦 最上一郎
岩手大学大学院教育学研究科研究年報 4 205 - 212 2020年03月
その他(含・紀要) 共著・分担
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「各教科等を合わせた指導」を志向する知的障害特別支援学校教員の授業づくりに関する意識
田淵健 佐々木全 東信之
生活中心教育研究 34 65 - 74 2019年11月 [査読有り]
学会誌 共著・分担
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通常学級における特別支援教育を効果的に実践するための連携スキルに関する探索的研究(11) : 個別の指導計画作成に資する「後方視的対話」を用いた研修の要領
佐々木 全 東 信之 池田 泰子 鈴木 恵太 髙橋 文子 橋場 美和 加賀 智子 菊池 明子 小山 聖佳 上川 達也 田淵 健 中軽米 璃輝 及川 藤子 飛澤 宣子 坪谷 有也 森山 貴史 今野 文龍 名古屋 恒彦
岩手大学教育学部プロジェクト推進支援事業教育実践研究論文集 6 2019年03月
その他(含・紀要) 共著・分担
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特別支援学校のセンター的機能による学校組織のエンパワメント促進
佐々木 全 東 信之 池田 泰子 鈴木 恵太 清水 茂幸 菊池 明子 佐々木 弥生 田口 ひろみ 高橋 縁 上川 達也 小山 聖佳
岩手大学教育学部プロジェクト推進支援事業教育実践研究論文集 6 77 - 82 2019年03月
その他(含・紀要) 共著・分担
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ユニバーサルデザイン化された支援内容の系統性についての探究 : 幼稚園における支援内容と小中学校における支援内容との縦断的関連(3)
佐々木 全 池田 泰子 千葉 紅子 髙橋 文子 渡邊 奈穂子 小野 章江 吉田 美奈子 川村 真紀 本宮 和奈 下山 恵 伊藤 りつ子 菊池 明子
岩手大学教育学部プロジェクト推進支援事業教育実践研究論文集 6 95 - 102 2019年03月
その他(含・紀要) 共著・分担
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特別な支援が必要な生徒が多く在籍する高校での数学指導に関する調査研究 - 対話型アクティブ・ラーニングによる支援の現状と課題-
中村 好則 佐々木 全 小田島 新
岩手大学教育学部研究年報 78 1 - 21 2019年03月 [査読有り]
その他(含・紀要) 共著・分担
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個別の指導計画の作成に対する教師の意識-個別の指導計画の作成要領開発のための予備的調査-
佐々木全
生活中心教育研究 ( 32 ) 29 - 34 2018年06月 [査読有り]
全国誌 単著
近年、特別支援教育の対象の拡大を背景として、個別指導計画の作成ニーズの高まりがある。それは多くの教員にとって個別の指導計画の作成の機会をもたらすものといえる。そして、そこには個別の指導計画の作成に資する具体的な方策の開発が必要である。本研究では、具体的な方策の開発における根拠とすべく、教員が不安なく個別の指導計画を作成するための要因を把握することを目的とした。そのために特別支援教育の研修講座を受講した教員89名(内訳は幼稚園3名、小学校22名、中学校16名、義務教育学校2名、高等学校19名、短期大学1名、特別支援学校26名)を対象とした質問紙調査を実施した。得られた回答をCS分析の手法を援用した結果から、教員が不安なく個別の指導計画を作成する要因として「個別の指導計画の作成の経験」と「個別の指導計画の目標、方法、評価を円滑に表記できること」があった。今後、これに応える作成要領の開発が求められる。
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通常学級における特別支援教育を効果的に実践するための連携スキルに関する探索的研究(8) : 「後方視的対話」活用による個別の指導計画作成の事例を通して
佐々木 全 , 東 信之 , 池田 泰子 , 名古屋 恒彦 , 川村 真紀 , 山本 一美 , 髙橋 和志 , 佐々木 弥生 , 田口 ひろみ , 坪谷 有也 , 小山 聖佳 , 上川 達也 , 滝田 充子 , 石川 えりか , 及川 藤子
岩手大学教育学部プロジェクト推進支援事業教育実践研究論文集 5 143 - 148 2018年03月
その他(含・紀要) 共著・分担
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発達障害児とその保護者に対する支援活動の意義と持続可能な運営のための工夫 : 岩手県A町の支援団体を事例として
佐々木 全 伊藤 典子 今野 文龍
岩手大学教育学部研究年報 77 151 - 162 2018年03月 [査読有り]
その他(含・紀要) 共著・分担
本研究は、発達障害児を対象とする支援団体について,その運営に着眼し,個別事例的な運営実態の情報を集積し相互参照のための資料として提出するものである。具体的には,岩手県内で活動する支援団体を事例とし,その活動の意義と持続可能な運営のための工夫を明らかにした。
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高等学校におけるスクールソーシャルワーカーの有効活用に資する特別支援教育コーディネーターの連携内容
佐々木全 高橋岳志
東北の学校ソーシャルワーク ( 6 ) 3 - 6 2017年06月
学会誌 共著・分担
高等学校におけるスクールソーシャルワーカーの有効活用に資する特別支援教育コーディネーターの連携内容について事例を通じて考察した。スクールソーシャルワーカーの配置後間もなく、また、その認知もままならない状況にある高等学校において、特別支援教育コーディネーターが校内の支援ニーズとスクールソーシャルワーカーの機能をつなぐためには、そこでどのような連携内容があるのか、また必要なのかを明らかにしなくてはならない。本論文はその一助である。
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幼児教育における今日的課題と豊かな遊びを育む保育実践 : 岩手大学教育学部附属幼稚園における園内研究から
下山 恵 髙橋 文子 北條 早織 千葉 紅子 渡邉 奈穂子 石川 幸子 小川 恵美子 阿部 裕之 佐々木 全
岩手大学大学院教育学研究科研究年報 1 55 - 67 2017年03月
その他(含・紀要) 共著・分担
幼児期の教育は,生涯にわたる人格形成の基礎を培うとともに,学習の基盤を形成する重要なものである。平成27年度から「子ども・子育て支援新制度」が実施されたことにより,幼稚園等の施設を通して,全ての子どもが健やかに成長するよう,質の高い幼児教育を提供することが求められている。
本稿ではこのような幼児教育における今日的な動向についての実践的な対応を,岩手大学教育学部附属幼稚園における実践を通じて論説する。本園では,遊びを中心とした保育の中で一人一人の自己形成を支えるとともに,学びの基盤となる遊びの充実を目指してきた。確かな幼児理解に基づき,豊かな遊びを育てることこそが,生涯にわたる学びの基盤をつくるものであり質の高い幼児教育である。この理念を具現化するための保育の計画,保育の評価の実際を報告する。併せて,園内研究の一環である保育カンファレンスの実際を報告した。 -
発達障害児者を対象とした支援活動における持続可能性の追求に関する論考 : 岩手県内の支援団体の比較から
佐々木 全, 三田 敏明
岩手大学教育学部附属教育実践総合センター研究紀要 16 103 - 108 2017年03月
その他(含・紀要) 共著・分担
発達障害児者を支援する全国各地の支援団体及び岩手県内の支援団体では,運営上の行き詰まりから不本意な形で解散や活動の休止に至ったケースある。また,活動中の市民団体においても,活動の持続のために一部の運営者に負担や心労があるケースがある。このことから,活動自体の持続可能性を担保するための「運営論」ともいうべき具体的な運営方法の検討が必要である。その足がかりとして,本稿では,支援活動における持続可能性の追求の指針を論考する。そのために,岩手県内で活動する支援団体のうち,規模や運営状況が対照的な2 団体を事例として比較検討した。その結果,運営・実践上の内容や方法を規定するのは,市民団体のミッションであった。市民活動における持続可能性の追求は,自らのミッションと運営実態の適合を自己評価し,運営・実践上の内容や方法を最適化することによって具体化されることが望ましいだろう。
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個別の指導計画の作成に資する「後方視的対話」の開発とその活用
佐々木 全 東 信之 坪谷 有也 田村 典子 福田 博美 佐藤 信 清水 茂幸
岩手大学教育学部プロジェクト推進支援事業教育実践研究論文集 4 108 - 113 2017年03月
その他(含・紀要) 共著・分担
個別の指導計画の作成に資する「後方視的対話」の開発とその活用について、実践事例を収集し活用要領を明示した。
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発達障害児を対象としたタグラグビーにおける安全対策 : 岩手県A市のインフォーマルな支援グループにおける取組
佐々木全
岩手大学教育学部研究年報 76 63 - 75 2017年03月 [査読有り]
その他(含・紀要) 単著
発達障害児を対象としたタグラグビーの活動における安全対策の実態を明らかにすることを目的とし、事例とした活動における逸話を収集した.これによって、安全対策として講じられる一般的な内容があった。また、プレーにおける支援が結果として安全対策となっていることがあった。さらに軽微な事故事例からその予防策として講じられた内容があった。
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特別支援学校における自然災害への対策に関する基礎的研究
坂本裕・柄澤春菜・日比暁・棚野勝文・佐々木全
岐阜大学教育学部 特別支援教育センター年報 ( 24 ) 81 - 87 2017年03月
その他(含・紀要) 共著・分担
特別支援学校の自然災害への対策の現状分析の基礎調査として全国47特別支援学校を対象とした質問紙調査を行った。人材確保や特別支援学校間における共助の仕組みなどは未計画である学校が多く、避難者数に応じた食料や薬の備蓄も未検討の学校が大半であった。
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高校数学科における特別な支援が必要な生徒が多く在籍する学級での指導の工夫~「対話型アクティブ・ラーニング」による支援~
中村好則、佐々木全、小田島新
数学教育学会誌 57 ( 1.2 ) 103 - 112 2016年08月 [査読有り]
学会誌 共著・分担
高校に在籍する特別な支援を必要な生徒に対しても合理的配慮と基礎的環境整備が求められている。高校数学科においても数学学習に困難がある特別な支援が必要な生徒への指導の工夫や支援が喫緊の検討課題となっている。「対話型アクティブラーニング」の実践に着目しこの指導の有効性とその要因を考察した。
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高等学校におけるスクールソーシャルワーカー活用の実態と課題―スクールソーシャルワーカーと教師の業務内容の異同―
髙橋岳志 石川えりか 佐々木全
岩手大学教育学部附属教育実践総合センター研究紀要 ( 15 ) 287 - 299 2016年03月
その他(含・紀要) 共著・分担
岩手県内の公立A高等学校に派遣されたスクールソーシャルワーカーの業務実績を基調とし、福祉の専門家であり新たな学校資源であるスクールソーシャルワーカーと、従来生徒に関する福祉的な観点からの支援を自らの裁量で取り組んできた教師、両者の業務内容を対比させ、業務内容の分担及び分担の根拠とすべき事項について検討し提起した。両者の分担は業務内容によって形式的に行われるものばかりではなく、生徒や保護者との関係性の有無や質量によって判断されることもあることを指摘した。
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特別支援学校における「個別の指導計画」の運用及び活用実態と課題
佐々木全・杉本まゆき・熊谷佳展・立花文子・田村典子・福田博美・遠藤寿明・名古屋恒彦
岩手大学教育学部プロジェクト推進支援事業教育実践研究論文集 3 103 - 108 2016年03月
その他(含・紀要) 共著・分担
特別支援教育における「個別の指導計画」の運用及び活用の実態について、附属特別支援学校での調査を実施した。調査は、授業への参加と担当者への聞き取りによって行い、「個別の指導計画」が授業で活用されにくい実態が作成の手続き等の運用によって規定される面があること、「個別の指導計画」として記されない教師の意思疎通や学習指導案の表記、保護者との連絡内容などの日常的業務の中に「個別の指導計画」相当の実質的な機能があることを指摘した。
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発達障害児(者)に対する「本人活動」における運営実態―岩手県内8グループを対象としたアンケート調査から―
佐々木全
年報 花童・風童 ( 8 ) 27 - 41 2012年03月
その他(含・紀要) 単著
発達障害児(者)を対象とした本人活動に取り組む岩手県内の8グループを対象として、その運営実態を調査した。この結果から、各グループの運営方法を把握し相互参照可能な資料として整理した。また、運営上の課題について明らかにした。今後、各グループでは、運営上の課題について、その独自性に即した実際的な解決策を見出すことが必要であると述べた。
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軽度発達障害児に対する「わくわく教室」の実践報告
佐々木全、髙橋祥子、三田敏明
LD研究 20 ( 1 ) 109 - 120 2011年02月 [査読有り]
学会誌 共著・分担
岩手県奥州市水沢区を拠点地域とし、軽度発達障害のある小学生から高校生を対象とした「わくわく教室」の心理臨床実践の研究報告。その活動の経緯と内容をまとめ、活動の意義として次の2点を指摘した。すなわち、①参加児の休日活動としての意義、②インフォーマルな支援グループの実践モデルとしての意義、例えば、保健福祉行政との連携モデルとしての意義、地域で市民による独自の運営方式のモデルとしての意義である。なお、軽度発達障害とは、現在でいうところの発達障害を意味した。
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生徒・教師・家族の思いを重ね合わせた「学級工房 R13」の取り組み
佐々木全
生活中心教育研究 ( 19 ) 20 - 24 2011年02月
全国誌 単著
岩手県立盛岡みたけ支援学校中学部における学級の活動に関する実践報告。年間を通じて、その時毎に相応しいものづくりの活動を計画。その中でも「U-Uボックス」と名付けた木工製品作りを例示し、そこでの支援上の工夫点や家庭との連携について触れ、それを礎として生徒のやりがいのある学校生活の実現があることを指摘した
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授業分析による生活単元学習の検討―知的障害のある生徒の事例に焦点をあてて―
佐々木全、名古屋恒彦
発達障害研究 31 ( 3 ) 212 - 220 2009年07月 [査読有り]
学会誌 共著・分担
知的障害特別支援学校中学部における生活単元学習の授業における支援の手立ての効果を検討した。具体的には、1名の生徒の活動に注目しインターバルレコーディング法による記録と、授業者による授業記録を照らし合わせ、支援の手立ての効果を検討した。その結果、この生徒の活動状態の維持には、作業手順や道具の工夫が奏功したこと、一度中断した活動の再開には教師のかかわりが奏功したことを指摘した。
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軽度発達障害児に対する「SST教室あじっこ」の実践報告
佐々木全、佐々木章、安部千恵子、三田敏明
LD研究 18 ( 2 ) 147 - 154 2009年06月 [査読有り]
学会誌 共著・分担
岩手県立花巻養護学校における「センター的機能」として展開した「軽度発達障害児支援事業 児童支援部門 SST教室あじっこ」の心理臨床実践の研究報告。岩手県北上市を拠点地域として軽度発達障害のある小学生に対する支援活動を立ち上げ、運営した。その経緯と活動内容をまとめ、活動の意義として次の2点を指摘した。すなわち、①参加児童の放課後や休日の活動としての意義、②養護学校におけるセンター的機能の一モデルを示したことである。なお、軽度発達障害とは、現在でいうところの発達障害を意味した。
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発達障害児(者)に対する、インフォーマルな支援グループの取り組みに関する検討―岩手県における「通所支援教室」の成果と課題―
佐々木全
発達障害研究 31 ( 2 ) 125 - 134 2009年05月 [査読有り]
学会誌 単著
岩手県内において、発達障害児(者)を対象とした「通所支援教室」の活動について、保護者を対象とした「顧客満足度調査」を実施した。その結果、目的変数である「教室に参加させてよかった」との相関が高く、活動の満足度が低いものに「子どもの活動に対する満足感や楽しみ」があり、相関が低く活動の満足度が高いものに「子どもの知識技能の育ち」があった。すなわち活動に対して、保護者は知識技能の習得よりも満足感や楽しみを重視していたことが明らかになった。
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高機能広汎性発達障害児に対する「エブリ教室」におけるソーシャルスキル・トレーニングの一例
佐々木全
第6回自閉症支援実践賞入賞論文集 5 - 17 2005年05月
その他(含・紀要) 単著
高機能広汎性発達障害児(主に通常学級在籍)を対象とした「エブリ教室」の心理臨床実践の研究報告。独自に考案した劇活動を用いたソーシャルスキル・トレーニングの展開方法、内容を示し、その有効性を指摘した。なお、高機能広汎性発達障害とは、発達障害に含まれる一群である。
本論文は、第6回自閉症支援実践賞(いとしご賞)を受賞した。 -
生徒一人一人が自主・自律的に活動できる授業をめざして
佐々木全、山村保之、石田豊 他63名
創造とチャレンジ―特別支援教育の時代― 117 - 118 2003年10月
全国誌 共著・分担
重度・重複障害児の指導について「生徒一人一人が自主・自律的に活動できる授業をめざして」と題し、岩手県立花巻養護学校(現 花巻清風支援学校)高等部の作業学習における重度・重複障害生徒の事例を示した。これを通じて、活動中の生徒の行動からその認知特性を把握し、それに応じた指導方法を開発することの必要性と、その有効性を指摘した。
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LD及びその周辺児に対する教育支援の実態と課題
加藤義男、石坂直康、佐々木全
岩手大学教育学部研究年報 60 ( 1 ) 11 - 24 2000年10月
その他(含・紀要) 共著・分担
LD及びその周辺児を取り巻く状況について、岩手県内およびM市内の小中学校通常学級を調査対象とした実態調査の結果に基づき、次の3点を指摘した。すなわち、①LD及びその周辺児は学校において学習面、行動・情緒、対人関係等における困難さを表していること、②学校はその内外との連携を重視しつつも、実現できていない状況があること、③一人一人の教育的ニーズに基づいた支援という認識の重要性である。なお、LD及びその周辺児とは、現在でいうところの発達障害児を意味した。
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“いわゆるLD”児の教育支援に関する一研究
佐々木全
未刊行:学位論文(教育学修士)岩手大学大学院教育学研究科 2000年03月
その他(含・紀要) 単著
LD、高機能広汎性発達障害、注意欠陥多動性障害、境界知能を包括する概念として、“いわゆるLD”という呼称を提唱。その上で、M市内の小中学校通常学級を対象とし、“いわゆるLD”のある児童生徒に関する実態調査を実施した。この結果から支援体制に関する課題等を指摘した。また“いわゆるLD”のある児童生徒3名を対象とした個別指導の経緯から、認知特性に応じた指導の有効性等を指摘した。なお“いわゆるLD”とは、現在でいうところの発達障害を意味した。