河村 幸男 (KAWAMURA Yukio)

写真a

所属

岩手大学  農学部  植物生命科学科 

職名

准教授

生年

1970年

研究室住所

〒020-8550 岩手県 盛岡市上田3-18-8 農学部附属寒冷バイフロンティア研究センター

研究室

7号館304号室

研究室電話

019-621-6200

研究室FAX

019-621-6200

ホームページ

http://news7a1.atm.iwate-u.ac.jp/%7Ecrcdbbt/index.htm

研究キーワード 【 表示 / 非表示

  • 低温植物生理学

出身学校 【 表示 / 非表示

  •  
    -
    1994年03月

    大阪市立大学   理学部   生物学科   卒業

出身大学院 【 表示 / 非表示

  •  
    -
    2000年03月

    北海道大学  地球環境科学研究科  生態環境科学専攻  博士課程  修了

取得学位 【 表示 / 非表示

  • 北海道大学 -  博士(地球環境)  2000年03月31日

学内職務経歴 【 表示 / 非表示

  • 2009年03月
    -
    継続中

    岩手大学   准教授   [本務]

  • 2007年04月
    -
    2009年02月

    岩手大学   准教授   [本務]

  • 2005年01月
    -
    2007年03月

    岩手大学   助教授   [本務]

  • 2004年04月
    -
    2004年12月

    岩手大学   日本学術振興会特別研究員   [本務]

  • 2000年04月
    -
    2002年03月

    岩手大学   研究員   [本務]

学外略歴 【 表示 / 非表示

  • 2002年04月
    -
    2004年03月

      メリーランド大学   日本学術振興会特別研究員

研究分野 【 表示 / 非表示

  • ライフサイエンス / 植物分子、生理科学

  • 環境・農学 / ランドスケープ科学

  • 環境・農学 / 環境農学

可能な出前講義 【 表示 / 非表示

  • 冬の植物は氷点下でどのように生きているのか? [一般・高校生向け]

    講義の概要

    普段、生き物と水との関係を考えるとき、水が液体で存在する常温でのことを考えるかと思います。が、水が凍結する温度になりますと、この凍結した水、すなわち、氷は、常温で生きていた生き物にとって色々な不都合な環境を作り出します。例えば、細胞の中に氷が出来ますと、細胞はすぐに死んでしまいます。冬の植物は、その様な環境で生きるために、他の季節とは異なる体のつくりに変化しています。講義では、出来るだけ、写真や映像を使いながら、その様子を伝えられれば、と思っています。

 

担当授業科目 【 表示 / 非表示

  • 2009年度

    科学文献読解法

  • 2009年度

    基礎生物学実験

  • 2010年度

    科学文献読解法

  • 2010年度

    生物学

  • 2009年度

    科学技術英語(中級)

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指導学生数 【 表示 / 非表示

  • 2023年度

    卒業研究指導(学部):7人

    学位論文審査(学部・主査):3人

    大学院研究生(修士・専門職学位課程):3人

    研究指導(修士・主任指導):3人

    研究指導(修士・第1副指導):1人

    研究指導(博士・主任指導):1人

    学位論文審査(修士・主査)/ 教育実践研究報告書審査(主担当):1人

    学位論文審査(修士・副査)/ 教育実践研究報告書審査(副担当):1人

    【連合農学研究科・連合獣医学研究科】 第1副指導(博士):1人

  • 2022年度

    卒業研究指導(学部):4人

    学位論文審査(学部・主査):2人

    大学院研究生(修士・専門職学位課程):3人

    研究指導(修士・主任指導):3人

    研究指導(修士・第1副指導):1人

    研究指導(博士・主任指導):1人

    学位論文審査(修士・主査)/ 教育実践研究報告書審査(主担当):1人

    学位論文審査(修士・副査)/ 教育実践研究報告書審査(副担当):1人

    【連合農学研究科・連合獣医学研究科】 第1副指導(博士):1人

  • 2021年度

    卒業研究指導(学部):5人

    学位論文審査(学部・主査):3人

    大学院研究生(修士・専門職学位課程):2人

    研究指導(修士・主任指導):2人

    研究指導(修士・第1副指導):1人

    学位論文審査(修士・主査)/ 教育実践研究報告書審査(主担当):2人

    学位論文審査(修士・副査)/ 教育実践研究報告書審査(副担当):1人

  • 2020年度

    卒業研究指導(学部):9人

    大学院研究生(修士・専門職学位課程):2人

    学位論文審査(修士・副査)/ 教育実践研究報告書審査(副担当):2人

  • 2019年度

    卒業研究指導(学部):8人

    学位論文審査(修士・副査)/ 教育実践研究報告書審査(副担当):2人

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学生課外活動の指導(サークル等の顧問等)の実施 【 表示 / 非表示

  • 2019年度

    アニメ研究部顧問

  • 2018年度

    アニメ研究部顧問

  • 2017年度

    アニメ研究部顧問

その他教育活動の特記すべき事項 【 表示 / 非表示

  • 2010年度

    その他

    アウトリーチ活動:
    1. 茨城県牛久栄進高等学校出前講義「冬の植物は氷点下でどのようにして生きているのか」(盛岡、2010年10月5日)

  • 2009年度

    その他

    アウトリーチ活動:
    1. 秋田県立大曲高等学校出前講義「冬の植物は氷点下でどのようにして生きているのか」(大曲、2009年8月3日)
    2. 青森県立野辺地高等学校模擬講義「冬の植物は氷点下でどのようにして生きているのか」(盛岡、2009年10月7日)

 

研究経歴 【 表示 / 非表示

  • 植物の低温感知と低温馴化のメカニズム

    研究期間:

    2010年07月
    -
    継続中

    研究課題キーワード : 植物、低温感知、低温馴化

    研究制度: (選択しない)  

  • 植物凍結下における生理・生化学的解析と凍結傷害回避機構の解明

    研究期間:

    2006年04月
    -
    2008年03月

    研究課題キーワード : 植物の凍結耐性

    研究制度: 科学研究費補助金  

  • 細胞膜修復機構に注目した植物耐凍性機構の解明とその応用

    研究期間:

    2005年01月
    -
    2009年03月

    研究課題キーワード : 植物の凍結耐性

    研究制度: 科学技術振興調整費による中核的研究拠点(COE)育成  

  • 植物の凍結下における生理現象および凍結傷害回避機構の解明

    研究期間:

    2004年04月
    -
    継続中

    研究課題キーワード : 植物の凍結耐性

    研究制度: (選択しない)  

  • 低温誘導性細胞膜修復タンパク質に注目した植物耐凍性機構の解明とその応用

    研究期間:

    2004年04月
    -
    2004年12月

    研究課題キーワード : 植物の凍結耐性

    研究制度: 基礎科学特別研究員研究費  

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論文 【 表示 / 非表示

  • Freezing treatment under light conditions leads to a dramatic enhancement of freezing tolerance in cold‐acclimated Arabidopsis

    Kenji Sugita , Shunsuke Takahashi , Matsuo Uemura , Yukio Kawamura

    Plant, Cell & Environment     2024年04月  [査読有り]

    国際的学術誌  共著・分担

    DOI

  • Cold acclimation is affected by diurnal cycles and minute-scale random temperature fluctuations via calcium signals

    Hayato Hiraki , Uzuki Matsushima , Matsuo Uemura , Yukio Kawamura

    Frontiers in Plant Physiology     2023年11月  [査読有り]

    国際的学術誌  共著・分担

    DOI

  • Spatiotemporal Control of Ice Crystallization in Supercooled Water via an Ultrashort Laser Impulse

    Hozumi Takahashi, Tatsuya Kono, Kosuke Sawada, Satoru Kumano, Yuka Tsuri, Mihoko Maruyama, Masashi Yoshimura, Daisuke Takahashi, Yukio Kawamura, Matsuo Uemura, Seiichiro Nakabayashi, Yusuke Mori, Yoichiroh Hosokawa*, and Hiroshi Y. Yoshikawa

    The Journal of Physical Chemistry Letters   14   4394 - 4402   2023年05月  [査読有り]

    国際的学術誌  共著・分担

    DOI

  • Plasma membrane proteomic changes of ArabidopsisDRP1E during cold acclimation in association with the enhancement of freezing tolerance

    Etsuko Watanabe, Mariko Kondo, Md Mostafa Kamal, Matsuo Uemura, Daisuke Takahashi, Yukio Kawamura

    Physiologia Plantarum   174   e13820   2022年11月  [査読有り]

    国際的学術誌  共著・分担

    DOI

  • The Brachypodium distachyon cold-acclimated plasma membrane proteome is primed for stress resistance

    Juurakko CL, Bredow M, Nakayama T, Imai H, Kawamura Y, diCenzo GC, Uemura M, Walker VK

    G3 Genes|Genomes|Genetics   11 ( 9 )   2021年09月  [査読有り]

    国際的学術誌  共著・分担

    DOI

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著書 【 表示 / 非表示

  • バイオスティミュラントハンドブック : 植物の生理活性プロセスから資材開発、適用事例まで

    開 勇人,上村 松生,河村 幸男

    株式会社エヌ・ティー・エス  2022年04月 ISBN: 9784860437695

    学術著書

  • Methods in Molecular Biology (Plant Cold Acclimation: Methods and Protocols (Eds: Hincha DK, Zuther E)

    Kamal MM, Takahashi D, Nakayama T, Miki Y, Kawamura Y, Uemura M ( 担当範囲: Proteomic approaches to identify cold regulated plasma membrane proteins )

    Humana, New York  2020年07月 ISBN: 978-1-0716-0659-9

    学術著書

    PubMed

  • Methods in Molecular Biology (Plant Proteomics: Methods and Protocols, 3rd Ed (Eds: Jorrin-Novo JV, Valledor L, Sanchez MAC, Rey M-D)

    Takahashi D, Li B, Nakayama T, Kawamura Y, Uemura M ( 担当範囲: Shotgun Proteomics of Plant Plasma Membrane and Microdomain Proteins Using Nano-LC-MS/MS )

    Humana, New York  2020年05月 ISBN: 978-1-0716-0527-1

    学術著書

    PubMed

  • Survival Strategies in Extreme Cold and Desiccation: Adaptation Mechanisms and Their Applications

    Takahashi D, Uemura M, Kawamura Y ( 担当範囲: Freezing tolerance of plant cells: from the aspect of plasma membrane and microdomain )

    Springer Singapore  2018年10月

    学術図書

  • Plant Membrane Proteomics: Methods and Protocols (Eds.: Mock HP, Matros A, Witzel K)

    Li B, Takahashi D, Kawamura Y, Uemura M ( 担当範囲: Plasma membrane proteomics of Arabidosis suspension cultured cells associated with growth phase using Nano-LC-MS/MS )

    Springer Science+Business Media LLC  2018年04月

    学術図書

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総説・解説記事 【 表示 / 非表示

  • 植物が温度ノイズの中から冬を感知するメカニズム

    開勇人,上村松生,河村幸男

    月刊細胞 ( ニューサイエンス社 )  53   232 - 235   2021年04月

    学術誌  

  • 植物の低温感知と馴化の制御:植物の冬季感知の理解に向けて

    開勇人,上村松生,河村幸男

    生物物理 ( 日本生物物理学会 )  60   98 - 101   2020年03月

    学術誌  

  • Plant plasma membrane proteomics for improving cold tolerance

    Takahashi, D., Li, B., Nakayama, T., Kawamura, Y. and Uemura, M.

    Frontiers in Plant Science ( Frontiers Media S.A )  4   90   2013年04月

    学術誌  

  • Detergent-resistant plasma membrane proteome to elucidate microdomain functions in plant cells

    Takahashi, D., Kawamura, Y. and Uemura, M.

    Frontiers in Plant Science ( Frontiers Media S.A )  4   27   2013年02月

    学術誌  

  • 植物の凍結耐性機構における細胞膜タンパク質の役割

    河村幸男, 山崎誠和, 南杏鶴, 上村松生

    蛋白質 核酸 酵素 ( 共立出版 )  52 ( 6 ) 517 - 523   2007年05月

    その他  

研究発表 【 表示 / 非表示

  • 農業利用に向けたニラの低温馴化の基礎的研究

    口頭(一般)  笠松勇登,河村幸男

    第65回日本植物生理学会年会  (神戸国際会議場) 

    2024年03月
     
     

  • シロイヌナズナにおける凍結と光がもたらす馴化メカニズムの解明

    口頭(一般)  杉田健史, 高橋俊介, 上村松生, 河村幸男

    第65回日本植物生理学会年会  (神戸国際会議場) 

    2024年03月
     
     

  • シロイヌナズナにおける明所での凍結馴化のメカニズム解明

    口頭(一般)  杉田健史, 高橋俊介, 上村松生, 河村幸男

    東北植物学会第13回大会  (岩手大学) 

    2023年12月
     
     

  • 野外での低温馴化とクリプトクロムの役割

    口頭(一般)  加藤駿佑, 河村幸男

    東北植物学会第13回大会  (岩手大学) 

    2023年12月
     
     

  • ニラの低温馴化における温度と日長の影響

    口頭(一般)  笠松勇登, 河村幸男

    東北植物学会第13回大会  (岩手大学) 

    2023年12月
     
     

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学術関係受賞 【 表示 / 非表示

  • 2023 AAAS STUDENT E-POSTER COMPETITION WINNERS (Cell Biology : Graduate Student Honorable Mention)

    2023年03月

    受賞者:  Kenji Sugita

  • 東北植物学会第12回大会 大会優秀発表賞(口頭発表の部)

    2022年12月11日

    受賞者:  杉田健史,高橋俊輔,河村幸男

  • Young Scientist Award Session RUNNER UP AWARD

    2016年07月07日

    受賞者:  Hiraki H, Uemura M, Kawamura Y

    Plants change cold perception system depending on the environment

  • 第5回東北植物学会 大会発表賞 口頭発表の部

    2015年12月20日

    受賞者:  開勇人,冨永陽子,上村松生, 河村幸男

    植物の低温馴化におけるカルシウムシグナル:温度ごとに異なる働きをするシグナル

  • 第60回 低温生物工学会 ベストプレゼンテーション賞

    2015年05月30日

    受賞者:  開 勇人、冨永陽子、上村松生、河村幸男

    植物の低温感知におけるCa2+の動態とその役割

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科研費(文科省・学振)獲得実績 【 表示 / 非表示

  • 植物の越冬中に凍結耐性を大幅に上昇させる凍結による馴化とその分子メカニズムの解明

    基盤研究(B)

    代表者:  河村 幸男   研究分担者:  高橋 大輔

    支払支給期間:

    2024年04月
    -
    2027年03月

    獲得年度・受入金額(円)・間接経費(円)

    2024年度・ 2,600,000円・ 600,000円

    2025年度・ 3,640,000円・ 840,000円

    2026年度・ 3,640,000円・ 840,000円

  • 植物の越冬中に凍結耐性を大幅に上昇させる凍結による馴化とその分子メカニズムの解明

    基盤研究(B)

    代表者:  河村 幸男   研究分担者:  高橋 大輔

    支払支給期間:

    2023年04月
    -
    2027年03月

    獲得年度・受入金額(円)・間接経費(円)

    2023年度・ 8,190,000円・ 1,890,000円

  • 凍結耐性と生長のトレードオフ関係に関与するマトリクス多糖類の探索

    基盤研究(C)

    代表者:  高橋 大輔   研究分担者:  河村 幸男

    支払支給期間:

    2023年04月
    -
    2026年03月

    獲得年度・受入金額(円)・間接経費(円)

    2023年度・ 1,560,000円・ 360,000円

    2024年度・ 1,560,000円・ 360,000円

    2025年度・ 1,560,000円・ 360,000円

  • ゲノム編集技術に関する科学リテラシーの構築~e-learning教材の開発~

    基盤研究(C)

    代表者:  冨永 陽子   研究分担者:  河村 幸男

    支払支給期間:

    2020年04月
    -
    2023年03月

    獲得年度・受入金額(円)・間接経費(円)

    2020年度・ 1,040,000円・ 240,000円

    2021年度・ 1,040,000円・ 240,000円

    2022年度・ 1,040,000円・ 240,000円

  • 秋において植物が温度ノイズの中から冬を感知するメカニズム

    挑戦的研究(萌芽)

    代表者:  河村 幸男  

    支払支給期間:

    2018年06月
    -
    2021年03月

    獲得年度・受入金額(円)・間接経費(円)

    2018年度・ 2,600,000円・ 600,000円

    2019年度・ 3,640,000円・ 840,000円

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その他競争的資金獲得実績 【 表示 / 非表示

  • 植物の凍結による馴化とその分子メカニズム:解明のための基礎的研究

    令和2年度科研費獲得支援等経費

    資金支給期間 :

    2020年07月
    -
    2021年03月

    研究内容 :

    零下の冬を越冬できる植物は、晩秋頃から0℃以上の低温を感知し、凍結に対する耐性を強める。この低温馴化と呼ばれるプロセスは数多く研究され、解明されてきた。一方、低温馴化した植物は、軽い凍結を経験すると更に凍結耐性を上昇させることが古くから知られている。越冬メカニズムを理解するには、この凍結による馴化(凍結馴化)を理解する事は必須である。しかし、室内実験でその環境を作る事は非常に難しく、そのため、分子メカニズムに至っては全く明らかになっていない。本申請課題では、凍結による馴化とその新規分子制御メカニズムの解明を目指し、越冬メカニズムに新たな視点を与える。

  • 凍った植物を生きたまま観る:凍結観察技術の開発と発展

    JST復興促進プログラム(A-STEP)探索タイプ

    資金支給期間 :

    2012年10月
    -
    2013年09月

    研究内容 :

    凍結耐性の高い植物は、凍結下において静的に耐えているのではなく、膜構造がダイナミックに動き、細胞内構造は大きく変化する。しかし、この凍結動態の生理的意味などに関しては未知なままである。これは、凍結下で生きた細胞を“観る”技術が不足しているからである。しかし逆に言えば、凍結下での現象を観る技術が発展すれば、これらの課題は解決され、低温生理学の分野に大きなブレークスルーがもたらされるものと期待される。本研究課題では、低温ステージとレーザー共焦点顕微鏡とを組み合わせ、草本植物における凍結下での細胞生理学的現象をリアルタイムで観る、そのための技術確立を第一の目的とする。

  • テラヘルツ波による植物・土壌中の氷晶成長の可視化とメカニズムの解明

    平成24年度 北東北国立3大学連携推進研究プロジェクト

    資金支給期間 :

    2012年09月
    -
    2014年03月

    研究内容 :

    北東北は,栽培作物が凍結枯死する凍害や,土壌が凍結し隆起する凍上による構造物破壊などに悩まされているが,凍結時における氷晶の位置や成長速度によって被害の程度が異なる.すなわち氷晶成長のメカニズムを知ることは,植物の凍害や土壌での凍上害を理解し,対策を行う上で重要な知見となる.この凍害や凍上害の原因である氷晶の発生・成長過程や分布状態をテラヘルツ(THz)イメージングで可視化する.さらに氷晶成長過程における水-氷の相変化に伴う熱的現象を解析することで氷晶成長のメカニズムを明らかにする.本プロジェクトの特色は,非破壊・非侵襲的に水と氷晶を効果的に識別しマッピングできるTHzイメージングを用いる点である

  • 高耐凍性植物であるネギを用いた細胞膜および小胞体の凍結膜動態解析

    全学経費(学長裁量経費を除く)

    資金支給期間 :

    2010年06月
    -
    2011年03月

    研究内容 :

    植物の耐凍性機構の解明は、寒冷地における安定的な農業生産につながる、きわめて重要な課題である。凍結下では、細胞は脱水ストレスと機械ストレスに曝されるが、凍結下における細胞の生理学的な活動についてはほとんど情報が集まっていない。これまで、我々は、主にモデル植物であるシロイヌナズナを使用し、特に凍結下における細胞膜挙動について大きな成果を上げてきた。しかし、これらの実験・観察においては、技術的には不自然な状態であるプロトプラストを使用する他はなく、また、凍結耐性も-4℃までの比較的高い温度域のみでの観察であった。加えて、凍結下における小胞体膜のダイナミクスも凍結耐性上昇には必要と考えられているものの、凍結下における具体的なデーターに欠けていた。
     本課題では、カナダサスカチュワン大学のカレン・タニノ教授らと共同研究で、組織レベルでの凍結観察が容易であり、かつ、凍結耐性の非常に高いネギ(Allium fistulosum L.)を用いて、凍結下における細胞膜および小胞体の凍結動態を詳細に解析し、最終的に、サスカチュワン大学で進められているシンクロトロンによる分光学的な解析結果を合わせ、凍結下における生理学的活動の総合理解を目指す。

  • 植物の低温環境下における生命現象とその細胞生理学的解明

    全学経費(学長裁量経費を除く)

    資金支給期間 :

    2009年07月
    -
    2010年03月

    研究内容 :

    【1.研究目的】
    これまで我々は、植物の低温適応能力に着目し、1)細胞膜の低温安定化機構、2)低温下における根の生長機構、3)低温下における細胞増殖停止機構、4)低温ストレスと開花機構、について研究を進めてきた。その結果、低温適応に関与する複数の分子を同定するだけでなく、低温下における新たな生理的現象の発見に至った。しかし、低温下における、それら分子の働きや生理現象の意味に関しては、依然、不透明なままである。一方、分子機能解明の発展には、ライブイメージングを含む顕微鏡学的研究、例えば、分子の細胞内局在や動態の観察などが不可欠である。本課題では、特に、低温ステージ付き共焦点顕微鏡システムを用いた細胞生理学的方法を発展させ、植物の低温適応に関する分子生理機構の解明を目指す。
    【2.期待される成果】
    近年、分子機能解析の方法として遺伝学的手法は主流ではあるが、それだけでは具体的な機能解明は困難である。一方、我々は、植物の低温適応機構を解明するため、生理学的および生化学的な研究方法も取り入れてきた。その研究成果は、国内外をみても非常にユニークな方向に発展しており、また、Plant Cell (impact factor 9.3) 等の国際的に評価の高い雑誌にも掲載されてきた。本課題では、その方向性をさらに細胞生理学的に発展させるため、特に、細胞レベルでの低温適応機構の理解が進み、植物寒冷バイオシステム機構の、より一層の解明が期待できる。
    【3.中期目標との関連性】
    中期目標では、「寒冷バイオシステム機構の解明と寒冷遺伝子資源の活用」を掲げており、そのためには、低温適応に関与する分子の機能解明は必須である。本課題は、植物におけるそれら分子の機能解明を細胞レベルで目指すものであり、中期目標と非常にマッチするものである。

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所属学協会 【 表示 / 非表示

  • 2011年11月
    -
    継続中
     

    東北植物学会

  • 2006年04月
    -
    継続中
     

    低温生物工学会

  • 2000年05月
    -
    継続中
     

    American Society of Plant Biologists

  • 1993年12月
    -
    継続中
     

    日本植物生理学会

  • 1993年12月
    -
    継続中
     

    日本植物学会

学会・委員会等活動 【 表示 / 非表示

  • 2020年01月
    -
    継続中

    東北植物学会   県連絡幹事

  • 2013年04月
    -
    継続中

    低温生物工学会   編集委員

  • 2009年08月
    -
    継続中

    低温生物工学会   理事

学会活動 1(学会・シンポジウムの主催) 【 表示 / 非表示

  • 東北植物学会第13回大会 (2023年12月)

    参加者数 : 67人

  • 東北植物学会第7回大会 (2017年12月)

    参加者数 : 120人

  • 第57回日本植物生理学会年会 (2016年03月)

    参加者数 : 1,800人

  • 東北植物学会第1回大会 (2011年12月)

    参加者数 : 100人

  • 第56回低温生物工学会セミナー・年会 (2011年07月)

    参加者数 : 70人

学会活動 3(学会誌の編集・査読) 【 表示 / 非表示

  • Environmental and Experimental Botany [査読 (2024年05月)]

  • Plant Methods [査読 (2024年04月)]

  • 低温生物工学会誌 [査読 (2023年11月)]

  • 低温生物工学会誌 [編集 (2023年08月)]

  • 低温生物工学会誌 [編集 (2023年01月)]

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生涯学習支援実績 【 表示 / 非表示

  • 秋田県立秋田北高等学校における出前講義

    種類 : 出前講義(高校・一般向け)

    担当部門(講演題目) : 岩手大学農学部のPR活動を含めて、植物の凍結ストレス耐性について出前講義を行った。

    2023年10月
     
     
  • 宮城県仙台二華高等学校における里帰り訪問

    種類 : 出前講義(高校・一般向け)

    担当部門(講演題目) : 出身学生と共に、岩手大学農学部についてPR活動を行った。

    2017年09月
     
     
  • 秋田県立秋田北高等学校における出前講義

    種類 : 出前講義(高校・一般向け)

    担当部門(講演題目) : 岩手大学農学部のPR活動を含めて、植物の凍結ストレス耐性について出前講義を行った。

    2017年09月
     
     
  • 岩手県花巻東高等学校にて出前講義

    種類 : 出前講義(高校・一般向け)

    担当部門(講演題目) : 「冬の植物は氷点下でどのように生きているのか?」について講義を行った

    2016年12月
     
     
  • 植物の凍結耐性に関する研究指導

    種類 : 教育方法指導

    担当部門(講演題目) : 神奈川工科大学の鳴海明教授との共同研究において、博士学生の博士論文に関し、低温・凍結下における植物細胞の傷害および耐性に関する研究指導を行った。

    2016年09月
    -
    2016年11月

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国際交流活動 【 表示 / 非表示

  • 2019年度

    外国人受入れ(私費留学生を除く)

    交流機関・事業等名 : 交換留学生(吉林農業大学)

    交流内容・受入れ目的・事業の担当内容 :吉林農業大学から韋旗風氏を交換留学生として1年受け入れた

  • 2016年度

    学術交流

    交流機関・事業等名 :JASSO帰国外国人留学生短期研究制度

    交流内容・受入れ目的・事業の担当内容 :2016年12月、李斌博士(中国・吉林大学)が上村松生研究室に3ヶ月間滞在し、その間、植物プロテオーム研究について共同研究および論文作成を実施した。

  • 2016年度

    学術交流

    交流機関・事業等名 :日本学術振興会外国人招へい研究者事業(短期)

    交流内容・受入れ目的・事業の担当内容 :2017年3月から3ヶ月間、Karen Tanino博士(カナダ・サスカチェワン大学)が上村松生研究室に滞在し、その間、トウモロコシの低温顕微鏡観察に関し共同研究を実施した。

  • 2016年度

    外国人受入れ(私費留学生を除く)

    交流機関・事業等名 :日本学術振興会外国人招へい研究者事業(短期)

    交流内容・受入れ目的・事業の担当内容 :2017年3月から3ヶ月間、Xie, Guosheng博士(中国・Huazhong Agricultural University)が滞在し、共同研究として、イネの低温馴化メカニズムについて生理学的および生化学的実験および研究を実施した。また、イネの冷温耐性メカニズムについて研究交流を行った。

  • 2013年度

    学術交流

    交流機関・事業等名 :Bangladesh Rice Research Institute

    交流内容・受入れ目的・事業の担当内容 :Abihijit Saha博士(Bangladesh Rice Research Institute)が、イネへの低温および高塩ストレスを軽減する方策の生理学的検討を目的に研究室に滞在し、研究交流を行った。

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大学運営活動履歴 【 表示 / 非表示

  • 2017年度

    施設委員会

  • 2017年度

    農学系技術部運営委員会委員

  • 2016年度

    農学系技術部運営委員会委員

  • 2016年度

    施設委員会

  • 2015年度

    農学系技術室運営委員会委員

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その他大学運営活動の特記すべき事項 【 表示 / 非表示

  • 2023年度

    共焦点顕微鏡に関する個別指導(1回3時間程度を年5回程度)

  • 2023年度

    全学共通機器であるレーザー共焦点顕微鏡Nikon C2(農学部7号館302号室)の管理運営

  • 2022年度

    全学共通機器であるレーザー共焦点顕微鏡Nikon C2(農学部7号館302号室)の管理運営

  • 2022年度

    共焦点顕微鏡に関する個別指導(1回3時間程度を年5回程度)

  • 2021年度

    全学共通機器であるレーザー共焦点顕微鏡Nikon C2(農学部7号館302号室)の管理運営

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